
世界の年間1人当たりの牛肉消費量は、年々増加しています。では、世界中の国々の中で最も牛肉を食べている国はどの国なのでしょうか。そして、日本人はどれくらい牛肉を食べているのでしょうか。
今回は、年間1人当たりの世界の牛肉消費量ランキングを、各国の牛肉料理とともにご紹介します。順位を予想しながらチェックしてみてください。
【第5位】パラグアイ
第5位はパラグアイで、1人当たりの年間消費量は約35.6kgです。パラグアイはアルゼンチンやブラジルと接している南米の国です。
パラグアイの牛肉料理には、牛肉のかたまりをそのまま焼くような豪快な料理だけでなく、とうもろこしやキャッサバと言うイモ類と共に煮込んだ料理などもあります。つぶしたキャッサバと牛ひき肉で作るハンバーグのような料理「パハグアマスカダ」や、牛ひき肉ととうもろこしの粉を使用した肉だんご入りスープ「ソアプア」がポピュラーです。
【第4位】アメリカ合衆国

第4位はアメリカで、消費量は約37.9kgです。牛肉料理と言えば、アメリカンな肉料理を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
アメリカの牛肉料理には、おなじみのハンバーガーやビーフステーキの他、アメリカのパーティに欠かせないミートローフなどがあります。バーベキューも、アメリカ発祥の牛肉グルメです。
【第3位】ブラジル

第3位はブラジルで、1人当たりの年間消費量は約38.4kgです。
ブラジルの牛肉料理と言えば「シュラスコ」が有名です。塩をふった牛肉の大きなかたまりを刀に刺して直火で焼き、焼けた表面をそぐように切った肉を皿に盛りつけてもらって食べます。コブ肉、ヒレ、リブなどさまざまな部位の味を楽しめることが特徴です。
その他、中東から伝わったと言われるブラジル風ハンバーグ「キビ」や、牛テール肉の煮込み料理「ハバーダ」などが家庭料理としてよく食べられています。
【第2位】アルゼンチン
第2位はアルゼンチンで、1人当たりの年間消費量は約53.5kgです。アルゼンチン国内各地にはパリージャという肉料理専門店が多くあり、牛肉料理のメニューも豊富です。
アルゼンチンでは、牛肉のカツレツのような「ミラネサ」がよく食べられています。ミラネサは、17世紀以降ヨーロッパからの移民が持ち込んだ文化に影響を受けた料理です。チーズやトマトソースをのせたものは「ミラネサ・ア・ラ・ナポリターナ」と呼ばれ、こちらも人気のメニューです。
【第1位】ウルグアイ

第1位は南米の国ウルグアイで、1人当たりの年間消費量はなんと約61kgです。近年の牛肉消費の傾向として、牛肉の生産・輸出国自身の牛肉消費量が増加しており、ウルグアイもその1つと言えます。
ウルグアイの牛肉料理は、隣国アルゼンチンの料理と同様のものが多くなっています。牛肉を粗塩だけで味付けして炭火で焼いたステーキ「アサード」や、牛ヒレ肉をトマト、チーズなどと一緒にパンで挟んだ「チヴィート」という具沢山のサンドイッチが有名です。
おわりに
年間1人当たりの世界の牛肉消費量ランキングを、各国の牛肉料理と共にご紹介しました。なお、5位のパラグアイ以降のランキングはオーストラリア、カナダ、ニュージーランドと続き、日本も21位にランクインしています。日本の1人当たりの年間消費量は9.6kgで、ランキング1位のウルグアイの約6分の1です。
牛肉と言うとアメリカやヨーロッパの料理を思い浮かべる方も多いかと思いますが、ランキングを見てみると、いかに南米の国々で牛肉が好まれているかが分かりますよね。南米まで牛肉料理を食べに行くことは難しいですが、インターネットでレシピを調べれば家庭で作れる南米料理も数多くあります。地球の裏側で食べられている人気の牛肉料理を、ぜひ家庭でも味わってみてはいかがでしょうか。